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すきっ歯矯正の費用はどれくらい?前歯だけ・年齢別の目安と確認ポイント

「前歯のすき間だけを治したいけれど、矯正はいくらかかる?」

「前歯だけなら安くできる?」

「大人になってからでも、すきっ歯は矯正できる?」

前歯のすき間が気になっていても、費用や治療期間がわからず、なかなか歯科医院へ相談できない方もいらっしゃるかもしれません。

すきっ歯は、歯科では「空隙歯列」と呼ばれる歯並びの一つです。

前歯の中央だけに小さなすき間がある場合もあれば、複数の歯の間にすき間がある場合もあり、その状態によって適した治療方法は変わります。

すきっ歯の矯正では、前歯だけを動かす部分矯正で対応できるケースもあります。

一方、見た目では前歯だけの問題に見えても、奥歯の噛み合わせや歯の大きさ、上下の顎のバランスなどが関係している場合には、全体的な矯正が必要になることもあります。

そのため、「前歯のすき間が小さいから安く治療できる」とは必ずしも限りません。

今回は、前歯だけのすきっ歯矯正にかかる費用の考え方、大人・高校生・中学生・子供など年齢別に確認したいポイント、保険適用の考え方、治療期間や治療方法について歯科医師の視点からわかりやすく解説します。

すきっ歯矯正の費用でまず確認すること

すきっ歯矯正について調べていると、医院によって費用にかなり差があるように感じるかもしれません。

これは、同じ「すきっ歯」という悩みでも、治療する範囲や使用する矯正装置、治療期間などが患者さんによって異なるためです。

費用を比較するときは、表示されている金額だけを見るのではなく、「その金額に何が含まれているのか」まで確認することが大切です。

費用は矯正範囲・装置・通院期間で変わる

すきっ歯矯正の費用を大きく左右するのが、治療する歯の範囲です。

前歯の数本だけを動かす部分矯正と、上下の歯並び全体を整える全体矯正では、使用する装置や治療期間が異なるため、一般的には費用にも差が出ます。

さらに、

  • マウスピース型の矯正装置
  • 表側のワイヤー矯正
  • 裏側から行う矯正
  • 前歯だけの部分矯正

など、治療方法によっても費用は変わります。

また、同じ装置を使用していても、歯を動かす量や治療期間が違えば通院回数なども変わります。

そのため、インターネットに掲載されている費用だけで「自分の場合はいくら」と判断するのは難しいでしょう。

前歯だけの部分矯正で済むケースと難しいケース

前歯の中央に少しだけすき間があり、奥歯の噛み合わせなどに大きな問題がない場合には、前歯を中心とした部分矯正を検討できることがあります。

部分矯正は動かす歯が限定されるため、全体矯正と比較すると治療期間や費用を抑えられることがあります。

ただし、見た目では「前歯だけのすきっ歯」に見えても、実際には、

  • 上下の歯の大きさのバランス
  • 前歯の傾き
  • 奥歯の噛み合わせ
  • 出っ歯などほかの歯並びの問題
  • 舌で前歯を押す癖
  • 上唇小帯の位置
  • 歯の本数や大きさ

などが関係していることがあります。

このような場合には、前歯のすき間だけを閉じても安定しにくかったり、噛み合わせに問題が生じたりする可能性があります。

「前歯だけ治したい」という希望があっても、まずお口全体を確認することが重要です。

費用だけでなく検査費・調整料・保定費も確認する

矯正治療の料金を確認するときに注意したいのが、最初に提示されている装置代以外の費用です。

医院によって料金体系は異なりますが、

  • 初診相談料
  • 精密検査・診断料
  • 矯正装置代
  • 毎回の調整料
  • マウスピースの追加費用
  • 保定装置(リテーナー)の費用
  • 治療終了後の定期チェック費用

などが別途必要になる場合があります。

例えば「部分矯正○万円」と表示されていても、検査費や毎月の調整料などを合わせると、最終的な支払額が変わることがあります。

治療開始前には、「治療終了までの総額はいくらになりそうか」「追加費用が発生するのはどのような場合か」まで確認しておくと安心です。

前歯だけのすきっ歯矯正の費用と期間

前歯中央にすき間がある上顎歯列模型と段階的に交換する3枚の透明マウスピース
前歯だけの治療が適するかは、歯並び全体と噛み合わせの診断で決まります。

「前歯の真ん中だけだから、前歯だけ矯正したい」というご相談は少なくありません。

実際に部分矯正で対応できるケースもありますが、前歯だけを見て治療方法を決めることはできません。

前歯だけ矯正の対象になりやすいすきっ歯

部分矯正を検討しやすいのは、比較的すき間が小さく、奥歯の噛み合わせに大きな問題がないケースです。

例えば、

「前歯の中央に少しだけすき間がある」

「以前矯正した前歯が少し戻ってしまった」

といった場合には、前歯を中心に歯を動かせる可能性があります。

一方、歯列全体に複数のすき間がある場合や、前歯が大きく前方へ傾いている場合などは、全体的な矯正が必要になることがあります。

見た目だけでは判断できないため、検査を行ってから治療範囲を決めます。

マウスピース矯正で前歯だけ動かす場合

透明なマウスピース型の矯正装置を使い、前歯を中心に動かす方法があります。

装置が透明で比較的目立ちにくく、取り外して食事や歯磨きができることが特徴です。

前歯の小さなすき間であれば、部分的なマウスピース矯正が適応になることもあります。

ただし、マウスピース矯正であれば必ず前歯だけで治療できるわけではありません。

歯を動かすためのスペースや噛み合わせを調整する目的で、前歯以外の歯も動かす必要がある場合があります。

また、決められた装着時間をきちんとまもることも重要です。

ワイヤー矯正や部分矯正で対応する場合

歯の表面などにブラケットと呼ばれる装置を付け、ワイヤーの力によって歯を動かす方法もあります。

部分矯正では、必要な範囲だけに装置を装着して歯を動かすことがあります。

ワイヤー矯正には、歯科医師が歯の動きを細かく調整しやすいという特徴があります。

ただし、部分矯正ができるかどうかは、歯並びだけでなく噛み合わせも含めて判断します。

「マウスピースとワイヤーのどちらが安いか」だけではなく、ご自身の歯並びに適している方法を選ぶことが大切です。

矯正以外のレジン・ダイレクトボンディングとの違い

小さなすきっ歯の場合には、矯正をせず、歯の表面に歯科用の樹脂を足してすき間を埋める「ダイレクトボンディング」が選択肢になることがあります。

比較的短期間で見た目を改善できることがあるのがメリットです。

ただし、ダイレクトボンディングは歯そのものを動かす治療ではありません。

すき間が大きい場合に無理に埋めると、歯の横幅が不自然に大きく見えることもあります。

また、使用する材料には経年的な変色や欠けなどが起こることがあります。

歯を動かす治療と隙間を埋める治療は目的が違う

すきっ歯を治す方法を考えるときには、

「歯を適切な位置へ動かす」のか、「歯の形を変えてすき間を埋める」のかという違いを理解しておきましょう。

矯正治療では歯を動かすため、ある程度の期間が必要です。

一方、ダイレクトボンディングなどでは短期間で見た目を変えられる場合がありますが、歯並びや噛み合わせそのものを改善する治療ではありません。

どちらが適しているかは、すき間の大きさ、歯の形、噛み合わせなどによって変わります。

年齢別に見るすきっ歯矯正の費用相談

すきっ歯は、大人だけでなく中学生や高校生、小さなお子さんでも見られることがあります。

ただし、年齢によって歯や顎の成長状態が異なるため、治療を始めるタイミングや考え方も変わります。

大人のすきっ歯矯正で確認したい費用

大人になってからでも、歯や歯ぐきなどの状態に問題がなければ矯正治療を検討できます。

「もう30代だから遅いかな」

「40代でも前歯だけ治せますか?」

と相談されることもありますが、年齢だけで矯正ができないと判断するわけではありません。

ただし、大人の場合には歯周病や被せ物、インプラント、過去の治療歴なども確認する必要があります。

特に歯周病がある場合、歯を支える骨の状態を確認しながら治療計画を立てることが重要です。

費用についても、部分矯正だけで済むのか、全体矯正が必要なのかによって大きく異なります。

高校生・中学生の矯正費用と保護者が確認する点

中学生や高校生になると、多くの場合は永久歯がそろってきます。

この年代では、成人矯正に近い方法で治療することもあります。

一方、顎の成長が続いている場合には、成長の状態も考慮して治療時期を決めます。

保護者の方が費用を確認するときには、最初の装置代だけではなく、

  • 検査費
  • 調整料
  • 治療期間
  • 保定期間
  • 紛失や破損時の追加料金

なども含めて確認するとよいでしょう。

部活動や学校生活との両立について相談しておくことも大切です。

子供のすきっ歯は自然に閉じる場合と矯正が必要な場合がある

小さなお子さんの前歯にすき間があると、「このまますきっ歯になったらどうしよう」と心配になる保護者の方も多いでしょう。

しかし、子供のすきっ歯は大人とは少し事情が異なります。

乳歯の時期には、永久歯が生えてくるためのスペースとして歯と歯の間にすき間があることがあります。

また、永久歯への生え替わり途中では、一時的に上の前歯の間が開いて見えることもあります。

その後、ほかの永久歯が生えてくることによって、すき間が小さくなる場合もあります。

そのため、子供のすきっ歯を見つけても、すぐに矯正が必要とは限りません。

一方で、すき間が大きい場合や、歯の本数・生え方、上唇小帯などに原因が疑われる場合には、詳しい確認が必要です。

子供・学生の支払い方法や補助制度は事前に確認する

矯正治療は治療期間が長くなることもあるため、費用の支払い方法も確認しておきたいポイントです。

医院によっては一括払いだけでなく、分割払いなどに対応している場合があります。

また、一定の条件を満たす矯正治療が医療費控除の対象となる可能性もあります。

ただし、すべての矯正治療が対象になるとは限らないため、実際の条件については歯科医院や税務署などへ確認してください。

学校や自治体などの制度についても、お住まいの地域によって異なるため事前に確認すると安心です。

すきっ歯矯正は保険適用になる?安くする前に知ること

矯正治療の費用について相談される際に、よく聞かれるのが「保険は使えますか?」という質問です。

一般的な歯並びの改善を目的とする矯正治療は、原則として自由診療となります。

ただし、特定の疾患に伴う咬合異常や、顎変形症で手術を伴う矯正治療など、一定の条件に該当する場合には保険診療の対象となることがあります。

一般的な見た目目的の矯正は自由診療になりやすい

「前歯のすき間が気になるので閉じたい」という一般的な矯正治療は、通常は自由診療として行われます。

そのため、歯科医院によって治療費の設定が異なります。

同じ部分矯正でも医院によって費用に差があるのは、このためでもあります。

ただし、料金が高ければ必ず良い、安ければ悪いというわけではありません。

治療内容や検査、アフターケアまで含めて比較することが重要です。

保険適用の可否は診断名・治療内容で変わる

矯正治療が保険適用となるのは限られたケースです。

日本矯正歯科学会では、厚生労働大臣が定める疾患に起因する咬合異常、一部の永久歯の萌出不全に伴う咬合異常、手術を必要とする顎変形症などについて、条件を満たす場合に保険診療の対象になると案内しています。

また、保険診療を行える医療機関にも施設基準が必要です。

単純に「すきっ歯だから保険が使える」というわけではありません。

ご自身が対象になるか知りたい場合には、歯科医院で相談してください。

安さだけで選ばず、総額と追加費用を確認する

すきっ歯矯正では、「できるだけ安く治したい」と考えるのは自然なことです。

ただし、治療費だけを優先して医院や治療方法を選ぶことには注意が必要です。

例えば、前歯だけの部分矯正が安くても、本来は全体の噛み合わせまで治療した方がよいケースもあります。

また、

「最初の金額に保定装置(ほていそうち)は含まれていますか?」

「調整料は毎回必要ですか?」

「治療期間が延びたら追加料金はありますか?」

なども確認しましょう。

最初に提示される金額ではなく、治療開始から終了、その後の保定まで含めた総額で考えることがポイントです。

自力で治す・自然に治るという情報への注意

輪ゴムによる自己流のすきっ歯矯正を避け歯科で診査することを示す模型
自力で動かそうとせず、歯並び・噛み合わせ・歯周状態を確認しましょう。

インターネットやSNSでは、「すきっ歯を自力で治す方法」などを目にすることがあります。

費用をかけずに治せるなら試してみたいと思うかもしれませんが、自己流で歯を動かすことは避けてください。

大人のすきっ歯は自然に閉じにくいことが多い

永久歯が生えそろった大人の場合、すきっ歯が自然に閉じることは一般的には期待しにくくなります。

むしろ、歯周病や舌の癖などが関係して、以前よりすき間が広がってくることもあります。

昔より前歯のすき間が広がってきた」と感じる場合には、見た目だけでなく歯ぐきや噛み合わせも確認してもらいましょう。

指で押す・輪ゴムなどの自己判断は避ける

前歯を指で押したり、歯に輪ゴムなどをかけたりして、自分で歯を動かそうとする方法はおすすめできません。

歯を安全に移動させるには、適切な方向・強さで力を加え、歯根や周囲の骨の状態を確認しながら進める必要があります。

自己流で力をかけると、歯や歯ぐき、歯を支える組織を傷める可能性があります。

「少しのすき間だから自分で何とかできそう」と考えず、まず歯科医院で相談してください。

治療法の判断は歯並び・噛み合わせ・歯周状態を見て決める

すきっ歯の治療では、「すき間が何ミリあるか」だけを見て治療法を決めるわけではありません。

歯の大きさや傾き、歯列全体のバランス、噛み合わせ、歯ぐきや骨の状態などを確認します。

歯を動かす方が適している方もいれば、ダイレクトボンディングなどで歯の形を調整した方が適している方もいます。

まず原因を確認して、その方に合った方法を考えることが大切です。

費用以外に確認したい期間・見た目の変化

すきっ歯矯正を始める際には、費用だけでなく治療期間や治療後の見た目についても確認しておきましょう。

「思っていたより長くかかった」「すき間は閉じたけれど想像していた仕上がりと違った」とならないためにも、治療前の相談が大切です。

すきっ歯矯正の期間は隙間の大きさや治療範囲で変わる

治療期間は、すき間の大きさや動かす歯の本数、噛み合わせなどによって異なります。

部分矯正で比較的小さなすき間を閉じるだけであれば、全体矯正より短期間で終了することがあります。

一方、歯列全体や噛み合わせを整える場合には、より長い治療期間が必要になります。

また、歯を動かした後には「保定」(ほてい)という期間も必要です。

歯は動かした直後には元の位置へ戻ろうとするため、リテーナーと呼ばれる装置を使用して新しい位置を安定させます。

矯正治療では、歯を動かす期間だけでなく、その後の保定も重要です。

顔つきや口元の印象は変わる可能性がある

「すきっ歯を治したら顔つきも変わりますか?」という質問もあります。

前歯の位置や傾きが変わることで、口元の印象が変化することはあります。

ただし、前歯の小さなすき間を閉じる部分矯正だけで、顔全体が大きく変わるとは限りません。

顔つきの変化を希望している場合には、その希望を治療前に歯科医師へ伝えてください。

歯並びだけでなく、横顔や口元とのバランスを含めて治療計画を考えることが重要です。

笑えない・見た目が気になる悩みは相談してよい

「前歯のすき間を気にして、写真では口を閉じてしまう」

「思い切り笑うと前歯が気になる」

このようなお悩みも、歯科医院で相談して構いません。

「虫歯ではないから相談しにくい」と思う必要はありません。

歯並びや口元の見た目は、ご本人にとって大きな悩みになることがあります。

一方で、無理に治療を勧める必要もありません。

まずはどのような治療方法があり、費用や期間はどの程度になるのかを聞いてから、治療するかどうかをゆっくり考えてもよいでしょう。

よくある質問

すきっ歯矯正は前歯だけなら費用を抑えられますか?

前歯だけの部分矯正で対応できる場合には、全体矯正より費用を抑えられることがあります。

ただし、前歯のすき間だけに見えても、噛み合わせや歯列全体を治療する必要があるケースがあります。

最初から「前歯だけ」と決めず、検査を受けて適応を確認しましょう。

大人のすきっ歯矯正は保険適用になりますか?

一般的な歯並びや見た目を改善するための矯正は、原則として自由診療です。

ただし、一定の疾患に伴う咬合異常や手術を必要とする顎変形症など、条件を満たす場合には保険診療になるケースがあります。

実際の適用については歯科医院で確認してください。

高校生・中学生のすきっ歯矯正費用はどう相談すればよいですか?

まずは現在の歯並びや顎の成長状態を診てもらい、いつから、どのような方法で治療するのがよいか相談するとよいでしょう。

費用については、装置代だけでなく、検査・調整・保定まで含めた総額を確認することが大切です。

支払い方法についても治療開始前に聞いておくと安心です。

すきっ歯は自力で治せますか?

自分で歯を押したり、輪ゴムなどを使って動かしたりすることはおすすめできません。

永久歯を動かすには、歯根や骨の状態を確認しながら適切な力を加える必要があります。

小さなすき間であっても、まず歯科医院で原因を確認してください。

すきっ歯矯正で顔つきは変わりますか?

前歯の位置や傾きが変わることで、口元の印象が変化することがあります。

ただし、どの程度変わるかは治療範囲やもともとの歯並びによって異なります。

前歯だけの部分矯正では、顔全体の大きな変化が起こるとは限りません。

顔つきや横顔について希望がある場合は、治療前に歯科医師へ伝えておきましょう。

まとめ

前歯のすき間が気になっていても、

「矯正は高そう」

「前歯だけなのに全体矯正が必要なの?」

相談したら、そのまま治療を始めることになりそう

と考え、受診を迷っている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、すきっ歯の治療方法は一つではありません。

大切なのは、「一番安い治療」を探すことより、「自分のすきっ歯にはどの治療が必要なのか」を最初に確認することです。

どのような治療方法があるのか、どのくらいの費用と期間が必要なのか、治療しない場合にはどうなのかまで説明を受けたうえで、ご自身が納得できる方法を選ぶことが大切です。

すきっ歯の見た目が気になっている方は、費用だけで一人で悩まず、まずは歯科医院で前歯の状態と治療の選択肢について相談してみてください。